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「4」「よん」「よ」「し」
4 よん、よ、し
「何でこんなに読みかたがあるんですか?」
「どうやって使い分けるんですか?」
(来た!この質問💦)
決まりはない!
結論から言うと、決まりや法則はありません。
言葉は「恣意的」です。
勝手気まま、そのときの気分、言ったもんがち、です。
習慣的に、「この言いかたをする人が多いよね」くらいのレベルです。
例
例を挙げると
よん
よんドル、よん枚、よん度、よん十、よん万
よ
よ時、よ時間、よ年、よ人
し
し月
法則?
この例から生徒はある法則を導き出しました💡
よん:お金
よ:時間
し:月
なかなか鋭い!
しかし、そうではないんですよ。
残念ながら、4円は「よえん」といいます😅
この生徒は24円でも引っかかってしまいました。
数を数えるときは「にじゅうし」
でも、「何コあった?」と聞くと、
「にじゅうよんこ」という答えが返ってくるでしょう。
考えてみれば「とてもおかしい」ですよね。
何!?
この国の言葉!
7と9も
なな、しち
きゅう、く
と2通りの言いかたがあります。
さらに
1本は「いちほん」ではなく、「いっぽん」
3本は「さんぼん」なのに、「4本」は「よんほん」です。
さらに3分は「さんぶん」ではなく、「さんぷん」です。
もう訳がわかりません。
基本的に7時は「しちじ」と言いますが、「し゜」が無声化するため、「1時 (いちじ) 」と聞きまちがえます。
そのため
「し゜ちじ (7時) に駅で会おうね」
「いちじ (1時) ね」
「いや、いちじ (1時) じゃなくて、ななじ (7時) だよ」
なんていう会話もよくあります。
生徒には「しちじ (7時) 」と教えたのに、「ななじ」ということもあります。
ふつうは「ななにん (7人) 」というのに、映画は「七人 (しちにん) の侍」です。
一般人は1999年を「せんきゅうひゃくきゅうじゅうきゅうねん」というのに、NHKのアナウンサーは「せんきゅうひゃくきゅうじゅうくねん」といいます。
なんで1の位だけ「く」と読むんですか?
NHKに質問したけど、返事はありませんでした。
これはおなじ日本人としても納得いかないし、気持ち悪いです。
おじさんは「せんきゅうひゃくきゅうじゅうきゅうねん」といいます!
ルールはない!
これは決まりも、法則も、規則もないので
「1つ1つ覚えてね」というしかありません。
「1本」「2本」「3本」 VS 「1分」「2分」「3分」 ~ やまとことば
1234 いち、に、さん、し→4321 よん、さん、に、いち ~ おかしくない?
やまとことばと中国語
もともとは、「よ」がやまとことばで、「シ」は中国語、
つまり、訓読みと音読みなんですが、初心者にそれをいうと漢字の歴史から説明しなくてはならなくなります。
そもそも、日本人は「シ」は中国語だということさえ認識していません。
なんとハードルが高い言語でしょうか。
これを無意識につかってる日本人てじつはすごいんですよ!
数字に2通り以上の読みかたがある言語をほかに知りません。
漢字は基本的に訓読み (やまとことば) と音読み (中国語) の2通りがあるけど、字によってはもっと読みかたが多いものがあります。
漢字の読みかた
そもそも漢字に2通り以上の読みかたがあるのが問題なんですね。
下
おじさんが知るかぎり、これがいちばん読みかたが多いです。
した、しも、もと
自動詞と他動詞ペア
下りる、下ろす
下がる、下げる
下る、下す
カ、ゲ
上下
なんと読みますか?
ジョウゲ、うえした、かみしも
降下、下降
文字を入れかえても意味がおなじ熟語も山程あります。
入れかえると意味が変わってしまう熟語も山程あります。
降下と下降のちがい、説明できますか?
おじさんはできません。
しいて挙げるなら、
パラシュート降下は、下降とは言わない。
急降下という言葉はあるけど、急下降という言葉はない。
下降気流はあるけど、降下気流はない。
反対語は上昇ですが、昇上という言葉はありません。
漢字の順番が2とおりある熟語 ~ 会社と社会。便利と利便
音読み、訓読み ~ 2通りの読みかたがある熟語
やまとことば ~ 一覧
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